広場・ヤマギシズム

ヤマギシズム運動、山岸巳代蔵、実顕地、ヤマギシ会などに関連した広場

2019-01-01から1年間の記事一覧

◎『回顧―理念ある暮らし、その周辺』について

〇今年7月から福井正之さんが、それまでのブログ『わが学究、人生の機微」を中断し、新たに、『回顧―理念ある暮らし、その周辺』として再開しました。 その経過は、2019年07月06日掲載の「ブログ再開の弁」に書かれています。 現在まで45編の記事があり、㉜…

◎2000年の実顕地からの大量離脱について②

〇その頃の実顕地の流れ 1993年にオールメンバー研鑽会が始まる。この研鑽会はSさんが中心となって『実践の書』を資料として詳細に検討しながら進めていく。 開催する中で、次第に山岸巳代蔵が描いた構想と現状の実顕地が随分かけ離れていったとの認識が強…

◎2000年の実顕地からの大量離脱について①

※体調不良で、しばらくこのブログの掲載は途絶えていましたが、少しずつ発信していこうと思います。〇以前、ヤマギシズム実顕地に参画していた人と交流する機会があると、2000年頃の大量離脱など、「あれはどういうことだったのか?」、と話が及ぶことが多い…

(43) 問い直す② 2000年頃の私(たち)から(福井正之)

先回<真理観>と<自己存在観>という二つの観点について書いた。これは吉田さん日録『わくらばの記』に対する私の最初のとっかかりとしての印象表現ということになろうか。こういう自前コトバやテーマは、私のような不勉強、ボキャブラリー不足の人間が、…

(42)「問い直す」ということ(福井正之)

吉田さん逝去の事態で、少々混乱したり取り乱したりしていることもあるかもしれない。私はどちらかというと感激性型の人間であり、それによって失敗することもままあった。それもあって、まず前回の吉田さん葬送の文章を見直してみる。かなり重大なことを口…

◎福井正之(41)吉田光男さんの逝きて「逝かざるもの」

※福井正之氏は以前のブログ「反転する理想」に、吉田光男『わくらばの記』を、ご自分に引き付けながら考察した記録があり、本人の了解のもとに、順次掲載していく。NOは掲載時のままにした。 〇4月30日吉田光男さんが逝去されました。享年85歳。 吉田光男…

◎吉田光男『わくらばの記』(21)

※今回で吉田光男さんの21回に亘った連載『わくらばの記』は最後になります。 これ以後も、随時その中の文章を取り上げながら、ヤマギシズム関連などの考察を書いていきたいと考えています。 また、福井正之氏も「わくらばの記」についていくつかの論考をご自…

◎吉田光男『わくらばの記』(20)

わくらばの記 断想(17・3) 8日に入院して、2週間目にしてようやく昨日退院しました。といって良くなったわけではなく、今後は在宅診療を受けることになり、鈴鹿の坂倉クリニックの診察をお願いすることになりました。坂倉先生としらゆり園の看護師さ…

◎野尻四郎さんのこと

〇野尻四郎さんが2019年4月26日お亡くなりました。 はじめて野尻四郎さんとじっくり話をできたのは、30年ほど前の四国の日和佐実顕地に交流したときでした。それ以来、話を交わすことがありましたが、近年は年賀状だけの交流でした。 最も親しくされていた一…

◎言葉のお守り的使用と三重県アンケートとヤマギシズム学園について

〇「ヤマシズム学園についての三重県アンケート」について 友人から「ヤマシズム学園等から公立小中学校に通学する児童・生徒に対するアンケート調査記述内容一覧表」をコピーしたものの資料が送られてきた。 このアンケートは、1998年頃ヤマギシズム学園が…

◎説得的定義と「言葉のお守り的使用法」と実顕地

※日々彦「ひこばえの記」4月13日に「手づくりの定義へ(『定義集(ちくま哲学の森 別巻)』から)」を掲載した。その中に次の文章がある。〈『定義集(ちくま哲学の森 別巻)』の解説、鶴見俊輔「手づくりの定義へのすすめ」は次の言葉から始まる。 ・〈私は…

◎吉田光男『わくらばの記』(19)

わくらばの記 たまゆら➂(17・3)(3月×日) 朝日新聞掲載の片山杜秀氏の文芸時評を読んでいたら、次のような言葉にぶつかった。「近代西洋思想は進化や発展や成長のことばかりを言いたがり、過去よりも未来に高い値打ちを与えたがる。しかし、過去も現…

◎吉田光男『わくらばの記』(18)

わくらばの記 たまゆら②(17・2) 〈2月×日〉 最近は、食事を摂るのがひと苦労になった。少量の食事にすぎないが、全部食べ終わるまでに時間がかかり、まるで作業をしている感じになる。しかしまた、これが生きるための大事な手段ともあれば、おろそかに…

◎吉田光男『わくらばの記』(17)

わくらばの記 たまゆら①(17・1) 2017年の正月を迎え、手記のタイトルをどうしようかと考えているうちに、夢うつつに〈たまゆら〉という言葉が浮かび上がってきた。目覚めてから、言葉の正確な意味を辞書で調べると、「玉が触れ合ってかすかに音を立…

◎書評『追わずとも牛は往く』

〇本書は、著者の40年ほど前の1976年から2年程の「北海道試験場」(「北試」―ヤマギシ会)の体験をふまえ、書き進められた記録文学である。 実際の「北試」というより、その可能性をひろげた著者自身の想定した「睦みの里」であり、著者から見たヤマギシズム…

◎吉田光男『わくらばの記』(16)

わくらばの記 ごまめの戯言⑧ 〈12月×日〉 「世界一貧乏な大統領」として有名なウルグァイの前大統領ホセ・ムヒカ氏は、来日した際、自ら希望して学生を対象とする講演を行った。その講演で、氏はこう語った。 「みなさんは物を買うとき、それをお金で買っ…