広場・ヤマギシズム

ヤマギシズム運動、山岸巳代蔵、実顕地、ヤマギシ会などに関連した広場

機構と運営

◎集団の限界性と個人のあり方(鶴見俊輔の論考などから)

〇ヤマギシに限らないが、思想的な集団における個人のあり方や、総意の形成について『山岸巳代蔵伝』に記録したことがある。【ある種の思想的な集団にとって、組織の活動の広がりにともない、一人ひとりの自由意志力による総和というよりも、管理維持的な要…

◎調正機関に参画することについて

※今回は参画という角度から、実顕地のことをみていく。〇1958年の『百万羽』の設立から始まった参画者は、1961年4月に、参画者の本財(人)及び雑財を調正する機関としてヤマギシズム生活中央調正機関が発足し、その一員となる。 参画者の条件として…

◎「ひとつ」という見方。

〇先週、1976年実顕地本庁のもとに強力に一本化されるようになった後の、実顕地の変容について記録した。強力に一本化することの弊害について、別の角度から見ていく。 実顕地では、「何々一つ」の表現がよく使われていた。 〈財布一つ〉〈実顕地一つ〉…

◎〈だれのものでもない〉(「金の要らない楽しい村」考⑤)

〇山岸巳代蔵の思想の根を簡潔に表現すれば次の数語になると私は考えている。 〝共存共生の世界〟 〝だれのものでもない〟 〝だれが用いてもよい〟 〝最も相合うお互いを生かし合う世界〟 これは1960・1・30の日付となっている『正解ヤマギシズム全輯』…

◎私意尊重公意行➂(鶴見俊輔「言葉のお守り的使用法」など)

※「私意尊重公意行」に限らないが、実顕地の「機構と運営」に関するヤマギシズム独特の言葉について、鶴見俊輔「言葉のお守り的使用法」などから考察する。【説得的定義と「言葉のお守り的使用法」と実顕地】から 〇鶴見俊輔氏の考察に「言葉のお守り的使用…

◎私意尊重公意行について②(山岸巳代蔵伝から)

〇『山岸巳代蔵伝 ―自然と人為の調和を―』12章から ここで、思想的な集団における総意の形成について考えてみる。 ある種の思想的な集団にとって、組織の活動の広がりにともない、一人ひとりの自由意志力による総和というよりも、管理維持的な要素や能率的な…

◎私意尊重公意行について①(『わくらばの記』から)

※先回福井正之さんが言及している「私意尊重公意行」はヤマギシズム独自の表現で、おそらく山岸巳代蔵が産みだした言葉だと思う。そして、実顕地の機構と運営の中でも根幹をなす考え方と思っている。そこで「私意尊重公意行」について、しばらく取り上げてい…

◎ (48) 問い直す⑦ <自発的自己抑制>の構造(福井正之)

〇先回、いうなれば「自分以外の何者かになろうとする」願望について考えたが、そこで私は「今ある自分の姿」とは何かが改めて問われたように思う。その過程で、私はどちらかといえば単刀直入に問題に当たってしまう自分の性急さのようなものに気づかされて…

◎自動解任を考える

〇知人F氏がご自分の体験も踏まえながら小説を書いている。時々Facebookに一部掲載され、それに様々な人がコメントを寄せている。その投稿に、ある村の「自動解任」の様子が描かれていて、何人かが反応し賑わっていた。 ※ブログ「わが学究 人生と時代の〝機…

◎ヤマギシズム実顕地について思うこと

〇はじめに 村岡到氏から『ユートピアの模索 ヤマギシ会の到達点』を送っていただきました。読ませていただき、村岡氏が長年にわたって究明されてきた問題意識に照らし合わせて、実顕地が持つ豊かさや可能性など、一つの見解として纏め上げたと感じました。…