2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧
第三章 社会や人生のあり方を根本的に究明することが先決 1 一定の師がなく、型がなく 二一歳から郷里で小規模の養鶏をはじめた。この頃について千代吉は、 「実に熱心なもんやった。いつ寝ていつ起きるのか皆目見当つかんことやった。わしがいつ起きても仕…
3 山岸と近江人の「商い」のセンス ここでは、山岸と近江商人との類似性という観点に絞って見ていく。山岸の「商い」のセンスは卓抜したものがあった。 近江商人については渡来人説が有力である。滋賀県の湖東地方(近江商人輩出の地でもあり山岸の生地でも…
〇実顕地生活を振り返る中で特に思うことは、私のなかに、ヤマギシズム運動、実顕地活動は、かってない社会を目指しているという根拠のない倨傲が心のどこかにへばりついていて、おかしなところが多少あるにしても、いずれ正されていくだろうという、あまり…
〇先日(2月15日)、ブログに【「多一論」と山岸巳代蔵】を投稿し、その時に、「中島岳志×島薗進『愛国と信仰の構造』を読みながら、山岸巳代蔵とヤマギシズム運動について考えていた。」と書いた。『愛国と信仰の構造』については、ブログ【日々彦「ひこば…
2 青春彷徨と、その時代背景 この稿では山岸巳代蔵の青年期二〇歳前後の社会状況をみていく。 『山岸会養鶏法 農業養鶏編』「六 本養鶏法の沿革」(一九五四年二月)は次の記述から始まる。《六 本養鶏法の沿革 ・月界への通路 私は一九歳の時、或る壁にぶ…