〇嬉しいお知らせ。
元学園生のT君から「守下君の小説がスペイン語版で出版されることになった」と連絡ありました。
良かったというか嬉しいですね!
その小説『レミアの翼』については、ブログ【日々彦「ひこばえの記」】に感想を書いています。
https://masahiko.hatenablog.com/search?q=%E5%AE%88%E4%B8%8B
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▼『レミアの翼』について
日々感じたことは、ブログ・日々彦「ひこばえの記」に、ヤマギシズムに関しては「広場・ヤマギシズム」に掲載するようにしていますが、いずれも私に関係したことで、厳密に分けることはできません。
『レミアの翼』は、魅力あるファンタジー作品として、「ひこばえの記」に掲載しました。
しかし、著者がヤマギシの学園在学中に、構想し書いたものがベースになっています。
守下尚暉『根無し草: ヤマギシズム物語1 学園編の中に、学園の時に世話係から才能がないから無駄と言われていたファンタジーで、「ハレハレ新聞用に書いていたのを世話係に破られた」という描写が出てきます。
「あとがき」に〈今の私がレミアの翼を読むと、誰もが『親愛の情』を心に秘めているという青臭い幸福観や、当時の私の稚拙な価値観が大きく反映されていて、正直恥ずかしくもありますが、当時の等身大の私の幼さや愚かさも尊重して、若干の推敲は施したものの、出来るだけ当時の雰囲気のままに書き起こしてみました。〉とあります。
このブログ「広場・ヤマギシズム」ではヤマギシズム学園のことに度々触れています。
私は学園の運営などに直接関わっていませんでしたが、様々な部門で中心になって動いていました。その実顕地の構造からさまざまな学園問題が生じたこともあり、当然私自身の課題になってきます。
親の意向で、たまたま村、学園で暮らすようになった子ども達への扱いには、その後の育ちにも影響してくることもあり、そこに焦点をあてていくことは必要だと考えています。
私が触れた元学園性たちでも、様々なとらえかたをしています。その中で、精神的なダメージを抱え続けた人も少なからずいるので、これは見過ごすわけにはいかない。いずれにしても、その負の要因をのりこえて、幸せに生きていってほしいと思っています。
私の課題として、その頃の学園問題のことに触れていきますが、元学園生が特殊な体験をしたことで、その人ならでは人間形成につながり、少なくてもそこに在籍したことに負い目を感じることなく、今の人生を前向きに暮らしていけることを願っています。
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日々彦「ひこばえの記」に書いた中から、少し抜粋します。
〇守下尚暉『レミアの翼』Kindle版(パブフル、2017)を読む。
守下尚暉『『根無し草:ヤマギシズム物語1学園編』を読み、表現力が巧みで、物語としても読み応えがあり、続けて他作品も読んでいます。
まず、守下著『レミアの翼』を読みました。学園生活の合間に十四歳から十九歳に書いた初めての物語らしいです。
「あとがき」に〈今の私がレミアの翼を読むと、誰もが『親愛の情』を心に秘めているという青臭い幸福観や、当時の私の稚拙な価値観が大きく反映されていて、正直恥ずかしくもありますが、当時の等身大の私の幼さや愚かさも尊重して、若干の推敲は施したものの、出来るだけ当時の雰囲気のままに書き起こしてみました。〉とあります。
確かに展開が単純で、登場人物の描写も奥行きがあまりなく、ヤマギシ社会でよく使われる表現がでてきて、こそばゆい感じがありますが、厳しい学園生活の合間に書いていたとのことで、当時そこの事情を知る私から見て、たいしたもんだなと思っています。
「あとがき」に著者の気概がよみとれます。
〈その現実を思い知った今の私でも、それでも自分の子供には、「人は必ず心を通わせることが出来る」「この世界は捨てたもんじゃない」と言い聞かせたいものです。
ストーリーの骨組みは『情けは人のためならず』ということわざを分かりやすく物語にしてみよう、というコンセプトで作られ、利他的行動が、最終的には自分に還ってくるという、児童文学的な内容になっています。かって、子供向けの物語と言えば、本や漫画、アニメなど媒体に限らず、このような『教訓』的な内容が盛り込まれた作品が多かった気がしますが、近年では娯楽的要素を追求するあまり、こういった作品はほぼ死滅してしまったように思います。しかし私は、物語を書くからには、実際に自分の子供にも読んで欲しいと思えるような作品を残したいと、常日頃から考えています。
世間の荒波に揉まれて、すっかり擦れてしまった今の私でも、レミアの翼を読むと、執筆当時の十四歳の私が目の前に現れて、童心に還るような気がします。読んで下さった全ての人が、みな同じような気持ちになれるとまでは云えないでしょうが、少しでもその一端に触れて貰えれば幸いです。〉
※守下尚暉『根無し草: ヤマギシズム物語1 学園編』は何度か、当ブログに感想を書きました。2020年5月17日、22日、25日、6月5日、18日、22日
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ここでは、その著に触れるとともに、わたしから見たその頃の学園や実顕地について述べています。