※書籍紹介:山口 昌彦『山岸巳代蔵伝―自然と人為の調和を』萌友出版 、2012年
〇「様々な方面からの要望から始まった『山岸巳代蔵全集』一巻~七巻刊行と関連資料編を編集し、山岸没後50年目の2011年8月に、刊行委員の8年に及ぶ活動は一応終了することになる。
『全集』は、山岸の記録に関して、分かる範囲での述録や関連資料をまとめて掲載してある。山岸の思想は、日々の生活と養鶏・稲作などの実際の暮しを通して培われていき、それがのちの「自然と人為の調和を基調とした理想社会」を標榜した山岸会活動に繋がっていく。
山岸没後に大きく展開したヤマギシ会活動は、山岸巳代蔵の影響を受けながらも、その思想から大分変容していったのではないかと思っている。
それはさておき、膨大な全集刊行の終了に伴って、その手引きとなるようなものの必要性を覚え、全集刊行・編集の過程で明確になった事実経過をふまえ、俯瞰的な観点から伝記形式にまとめようと取り掛かった。
他の刊行委員の方々からも協力していただきながら、熟慮断行の少年期から「自信のない人になり合うことが仲良し社会の根本である」と考えていた晩年に至るまで、その人と思索の過程を克明に辿った評伝『山岸巳代蔵伝―自然と人為の調和を―』を書き上げ、この度刊行の運びとなった。」
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