失敗学的考察
○ある元学園生と様々なことを交信する機会があり、いろいろのことを考えた。 その中で、山岸さんが「感謝なし」と書いたことが間違いのひとつかもしれませんとあり、その後の連絡で、山岸巳代蔵の『人間の知能』にでてくる「感謝のない生き方-----」の一節が…
「私意尊重公意行」など、実顕地・ヤマギシズム社会独特の言葉遣いについて、鶴見俊輔「言葉のお守り的使用法」などから考察する。〇鶴見俊輔氏の考察に「言葉のお守り的使用法」がある。 「言葉のお守り的使用法とは、人がその住んでいる社会の権力者によっ…
◎ヤマギシの<失敗学的>考察6 鶴見俊輔氏は様々な角度からヤマギシズム社会の可能性と危惧することを度々述べている。 この稿では、ヤマギシズム運動誌『ボロと水』第1号所収の「ヤマギシズムの本質を探る」での鶴見俊輔氏の発言を見ていく。『ボロと水』…
○吉田光男『わくらばの記』は、失敗学的考察をするに際して一級の資料だと考えている。 「なぜ、と問うことを続けている。」というのが『わくらばの記』に一貫して流れている特徴だと思っている。 本書は、食道癌による入院前の2015年12月25日から書き始めて…
○わたしと同時期(1975-2000頃)に活動した方で、そのような観点で考えていた人で思い浮かぶのは、実顕地に所属しながら亡くなられた吉田光男さんと、実顕地離脱後とあれはどういうことだったのかと問い続けて亡くなられた福井正之さんの二人の方をまず思う…
◎ヤマギシの<失敗学的>考察3 ○「失敗学的」考察の動機について ヤマギシ会はある程度社会的な影響をもたらしていて、そこから生まれた「ヤマギシズム実顕地」は共同体として注目され、そこに関わった人、関心を抱いた人もかなりいます。私はそこに27歳か…
※「失敗学的考察」をブログに投稿してから、様々なコメントや意見があり、テーマからも様々な方の思いがあり、その一部を適宜記録していこう考えている。 その中から「ヤマギシグループ」に投稿された武和さんの記録を一部転載する。 武和さんは自ら立ち上げ…
○「はじめに」 2022年12月に亡くなられた福井正之さんの遺稿集の位置づけとして翌年『福井正之記録集1』を自費出版した。 その「あとがき」に次のように書いた。《私はヤマギシの実顕地について次のことを思う。 数多くの失敗というかお粗末なことも…