広場・ヤマギシズム

ヤマギシズム運動、山岸巳代蔵、実顕地、ヤマギシ会などに関連した広場

ヤマギシズム学園考

言葉のお守り的使用と学園について(ヤマギシズム学園考26)

〇鶴見俊輔は自らも含めて立ち上げた雑誌『思想の科学』の活動目的は、「第一に敗戦の意味をよく考え、そこから今後も教えを受け取る」こととし、「大衆は何故、太平洋戦争へと突き進んでいったのか?」を問い始める。その理由の一つとして、「言葉による扇動…

ある学園生との交信(ヤマギシズム学園考25)

○ある元学園生と様々なことを交信する機会があり、いろいろのことを考えた。 当時の「ヤマギシズム学園」(1980年代、90年代)の暴力「殴る」などの話だ。当時の学園を推進していた人やその人らを支えていた世話係は、そうすることが学園生にとってよかれと…

異質の大人がいない共同体で何が育つのか(ヤマギシズム学園考24)

〇2015年8月にK市の娘と同じマンションに暮らすことになった際、「今までお父さんと暮らしたことがないから、楽しみにしている」と聞いたとき、そんなこと考えたこともなかったので、気にかかっていた。 (※娘は1980年9月に「ヤマギシの村」で生まれ、19歳…

元学園生と元学園世話係との対話(ヤマギシズム学園考23)

○以前、元ヤマギシズム学園の世話係Eさんと同じ時期に学園生だったDさんとが交流する機会があり、その場に私も同席していた。その当時(30年ほど前)の学園の様子が話題になり、ほんの一部記事にしてみる。勿論すべての文責は私である。 Dさんは、中等部…

ある投稿から、ヤマギシズム学園問題に触れる②(ヤマギシズム学園考22)

※➀を投稿後、様々な方からコメントや個人的なメールをいただいています。 それらを読むと、決して過去のことではなく、いまに至るまで悶々として方も多く、身につまされる話もあり、こうして記録に残しておくことは大事だと考えています。 - 〇様々な思いを…

ある投稿から、ヤマギシズム学園問題に触れる①(ヤマギシズム学園考21)

〇以前、ある実顕地の学園中等部にいた、依存症の病院の院長をされているというY氏の活動がテレビで放映されたとの情報から、私も参加していたメーリングリスト(※今は閉じられている)に、あるヤマギシ会会員Sさんから次のような投稿があった。「その人の名…

百万羽子供研鑽会について(ヤマギシズム学園考20)

〇ヤマギシズム社会の運営の根幹をなす研鑽会について、もっとも簡潔に要点を言いあらわしたものとして、『百万羽子供研鑽会』がある。そこから「研鑽会」の個所を抜粋する。《研鑽会は、先生やおとなの人、みんなに教えてもらうものではありません。また、…

元学園生の手記を読んで 吉田光男(2)(ヤマギシズム学園考19)

〇学育理念について最初に書かれた資料がある。山岸さんが書いたと言われている「百万羽子供研鑽会」という子ども向けの研鑽資料である。その資料は、次の言葉で始まっている。 「研鑽会は、先生やおとなの人、みんなに教えてもらうものではありません。また…

元学園生の手記を読んで 吉田光男(1)(ヤマギシズム学園考18)

○吉田光男さんは、ヤマギシズム学園についてのいくつかの論稿がある。 その中から、Iさんという元学園生の手記について書いたものがある。 二回に分けてその一部をあげる。 - 〇最近、ヤマギシズム学園出身者Iさんの手記を読む機会があった。学園については…

そんな子はいてはならない(ヤマギシズム学園考17)

◎吉田光男さんの『わくらばの記』の中に、『中学生のための社会科』から引用した「山岸会員との対話」のことが記録されている。それは、次のような内容になっている。 《数年前、偶然に伝説されていたユートピア山岸会の会員と出会って話を聞く機会があった…

吉田光男『わくらばの記』より(ヤマギシズム学園考16)

〇実顕地に所属しながら、ヤマギシズム学園について問い続けた人として、2017年4月に亡くなられた吉田光男さんを思う。 その個人記録『わくらばの記』は、食道癌による入院前の2015年12月25日から書き始めて、度々学園について語っている。その中からあげて…

高田かや『カルト村で生まれました』について(ヤマギシズム学園考15)

〇元学園生が描いたもので、朝日新聞日曜版の書評などで取りあげられ大層評判になった、高田かや作『カルトの村で生まれました』とのコミックエッセーを読んでみた。元ヤマギシズム学園出身者が当時の自分たちの生活を描いたコミックエッセーのことである。…

三重県アンケートとヤマギシズム学園について(ヤマギシズム学園考14)

〇ヤマシズム学園についての三重県アンケート 友人から「ヤマシズム学園等から公立小中学校に通学する児童・生徒に対するアンケート調査記述内容一覧表」をコピーしたものの資料が送られてきた。 このアンケートは、1998年頃ヤマギシズム学園が自前の小中学…

ブログ『根無し草、風に吹かれて』から抜粋(ヤマギシズム学園考13)

※友人の元学園生から教えてもらった、あるブログを紹介する。 そのブログ『根無し草、風に吹かれて。』は「ヤマギシの村育ちです」というテーマで1980年代後半から2000年頃の話を2017年に、3月から5月まで26回綴っている。わたしの子どもたち…

守下尚暉『根無し草』から当時の学園を考える(ヤマギシズム学園考12)

〇当時のヤマギシ会について ヤマギシ会は、戦後生まれた共同体として、全人幸福社会の実顕を目指し、無所有・共用・共活を標榜する「実顕地」を各地に展開し、一個人や一家族を越えた一体生活(「財布ひとつ」の生活)体として、農業・畜産・林業を中心とし…

「自分の足で立ち、自分の頭で考える」(ヤマギシズム学園考11)

〇「自分の足で立ち、自分の頭で考える」 人が生きていくときに、考えたり問い続けたりすることは大切にしたいと思っている。それに先立って「自分の足で立ち、自分の頭で考える」ことは必然的なことである。 だが、「自分の足で立ち、自分の頭で考える」こ…

守下尚暉『根無し草: ヤマギシズム物語1 学園編 Kindle版』より(ヤマギシズム学園考10)

※守下尚暉氏はライトノベル作家で、その分野ではかなり人気があるそうです。その作品の一部がスペインで書籍化されました。 彼はブログ・noteを作っています、関心のある方は覗いて下さい https://note.com/tantan709○『広場ヤマギシズム』のこと ブログ…

元学園生たちに思うこと(ヤマギシズム学園考9)

〇ブログ「広場・ヤマギシズム」ではヤマギシズム学園のことに度々触れている。 私は学園の運営などに直接関わっていなかったが、様々な部門で中心になって動いていた。その構造からさまざまな学園問題が生じたこともあり、当然私自身の課題になってくる。 …

福井正之さんと学育・高学年編(ヤマギシズム学園考8-学育編)

◎高学年編 (1)試された<生きる力> ついで高等部など高学年の子を対象に考察する。これについては一度参画した親がジッケンチを離脱し子を伴って旧世間に戻ってきた場合、そこでぶつかったさまざまな困苦や発見についてまず述べてみたい。というのはそれ…

福井正之さんと学育(ヤマギシズム学園考7-学育編)

※『回顧―理念ある暮らしその周辺』39で「ジッケンチ学育」を掲載している。 ジッケンチ学育については、2010年に<試論>ジッケンチとは何だったのか 第3部 <ジッケンチ学育>外論 を書いている。この記録は<ジッケンチとは何だったのか〉の三部構成の第…

福井正之さんと幼年部(ヤマギシズム学園考6ー幼年部編)

※前回に引き続き、「幼年部(2)<母子分離トラウマ>について」について記録していく。 この記録は2010年書かれた<ジッケンチとは何だったのか〉の三部構成の第3部として書かれたものベースに、2019年7月から始めた『回顧―理念ある暮らし、その周辺…

福井正之さんと幼年部(ヤマギシズム学園考5ー幼年部編)

○ヤマギシズム学園のことを真摯に問い続けた人に福井正之さんがいる。 福井さんは、1976年春一家を伴って、北海道試験場に参画。1978年~79年、一時豊里実顕地にいて、やがて春日山実顕地養鶏試験場配置。1982年、阿山での新学園設立を目指し阿山実顕地に配…

◎ヤマギシズム学園変遷史(ヤマギシズム学園考4)

○幸福学園運動から始まり、1975年から始まった子ども楽園村開催の発展により、ほどなく学育構想が生まれ、幼年部から大学部まで順次生れることになり、1999年「やまぎし学園」設立認可申請取り下げ迄、実顕地の動きと共に簡単な年表をつくってみた。…

「幸福学園」のスケッチより(ヤマギシズム学園考3)

◎「幸福学園」のスケッチより(ヤマギシズム学園考3) ※新島里子さんは2020年に、『新島里子作品集 道草回顧』を刊行され、それのはじめに「自由への旅立ち」の項目がある。そこに先回紹介した「子ばなれと親ばなれ」や参画した「春日山――第一夜」、初…

◎「幸福学園」について(ヤマギシズム学園考1)

「はじめに」 2017年12月にブログ「広場・ヤマギシズム」を立ち上げた。 それは、ヤマギシズムのことを考えていける一つの広場と考えている。また、後の研究者などに繋げればいいかなとも思っている。戦後生まれたコミュニティー・共同体の規模、現在まで続…

子ばなれと親ばなれ(ヤマギシズム学園考2)

※『思想の科学』に掲載された「子ばなれと親ばなれ』は、後の「ヤマギシズム学園」に繋がる親たちや熱心なヤマギシ会会員、および『幸福学園』設立運動に共鳴する教育関係者などの気持ちと共通するものが多々ある。 - 『子ばなれと親ばなれ』 二、自由への旅…