広場・ヤマギシズム

ヤマギシズム運動、山岸巳代蔵、実顕地、ヤマギシ会などに関連した広場

◎福井正之著『追わずとも牛は往く』ー労働義務のない村でー 再考

※この度の新刊、福井正之著『「金要らぬ村」を出る…』は、2018年刊行の『追わずとも牛は往く』と繋がりがあると思っていて、その書について触れてみる。 〇タイトル『追わずとも牛は往く』の副題として「労働義務のない村で」とある。 本書の特質として…

◎福井正之著『「金要らぬ村」を出る…』について思うこと。

〇「金の要らない楽しい村」と「ベーシックインカム(BI)」 先日、国民に一律10万円を給付する「特別定額給付金」が届いた。 現在無収入の私たちにとって、コロナによる収入的な影響はないが、特殊な共同体にいたので国民年金も妻と併せて年110万程であり、…

◎福井正之著『「金要らぬ村」を出る…』刊行のお知らせ。

〇8月下旬(24日予定)に、福井正之さんの新刊『〝金要らぬ村〟を出る…』が出版されます。 70代半ば過ぎの2018年に、初めての刊行作品『追わずとも牛は往く』の自費出版をしました。 その後、身体的な「衰え」を感じつつ、次なる営みとして、さらに作…

◎特講について思うこと(吉田光男)

※吉田光男さんは「特講」の係を何度もしていて、「わくらばの記」で、おかしなこともしていたなと真摯に振り返っている。そこに受講者のみならず世話係、推進係がおちいりやすい盲点がいくつかあり、それを見ていく。〇吉田光男『わくらばの記』(5)から …

◎特別講習研鑽会(特講)変遷史。(吉田光男作成)

※「ヤマギシ会」の入り口である特別講習研鑽会(特講)についていくつかの角度から見ていこうと考えている。 「特講」については様々な方が触れているが、その変遷史を考察したものは、ないだろうと思っている。(※あれば連絡してほしいです) 「ヤマギシ会」…

(51)問い直す⑩「特講」がこれまでとちがって観える(福井正之)

○旧友からのFBへの投稿に「自分が何者であるのか?どのように生き死を迎えるのか…?という問いに揺らいでいる」とあった。私は久しぶりに自分の<同類>に出会ったようで心強かった。同時にこの問いかけへの私の思索は、まだ中途であることを思い出した。 …

◎自分を見つめ直す

〇吉田光男さんは『わくらばの記』のなかで、随時「自分とはなんだろう」と自問している。」 福井正之さんの〈『わくらばの記』に触れて〉の一連の「問い直す」の論考も「自分とは何者なのか」がメインテーマになっている。 それに関連する『わくらばの記』…

◎「心あらば愛児に楽園を」

〇「心あらば愛児に楽園を」は『ヤマギシズム社会の実態』(通称「実践の書」・青本)にある言葉で、その書は山岸巳代蔵の代表的な著作で、参画者にとって、ヤマギシ会に深く関わって人にとって、もっとも馴染みのある本だと思う。 本書は、養鶏をはじめ実際家…

◎守下尚暉『根無し草』のコメントから②

〇守下尚暉『根無し草:ヤマギシズム物語1学園編』を紹介したとき、元学園生から養鶏書にある記事の写真とコメントをいただきました。〈 生魚屑養鶏を排する理由 生魚屑につきましても、農業養鶏では、無代で庭までそれを運んで貰っても「使うな」と強調して…

◎守下尚暉『根無し草』などについてのコメントから

〇守下著『根無し草:ヤマギシズム物語1学園編』のことをFacebookに取り上げたとき、同じころに育った元学園生からいくつか疑問も含めてコメントをいただきました。 さらに、参考になるかとも思い、学園に触れた故吉田光男さんの論考「元学園生の手記を読んで…

〇守下尚暉『根無し草:ヤマギシズム物語1学園編』を読んで④

〇ヤマギシ会は、戦後生まれた共同体として、全人幸福社会の実顕を目指し、無所有・共用・共活を標榜する「実顕地」を各地に展開し、一個人や一家族を越えた一体生活(「財布ひとつ」の生活)体として、農業・畜産・林業を中心とした生産活動を行って、発足…

◎守下尚暉『根無し草:ヤマギシズム物語1学園編』を読んで。➂

〇「自分の足で立ち、自分の頭で考える」 ②で次のことを書いた。 〈人が生きていくときに、考えたり問い続けたりすることは大切にしたいと思っている。それに先立って「自分の足で立ち、自分の頭で考える」ことは必然的なことである。〉 だが、「自分の足で…

◎守下尚暉『根無し草:ヤマギシズム物語1学園編』を読んで。②

〇私の知る限り、ヤマギシズム学園高等部に在籍していた生徒が、当時の実態をありのまま書き綴った書籍は、本書しかないと思う。また、青少年の成長に欠かせない大事なテーマがあるとも思う。 まず何よりも、著者が大変な厳しい思いをして過去を振り返り書き…

◎書評:守下尚暉『根無し草: ヤマギシズム物語1 学園編 Kindle版』を読んで①

〇ブログ「広場・ヤマギシズム」の記事(◎ある投稿から、ヤマギシズム学園問題に触れる・2017-01-24)に、守下尚暉さんからコメントをいただきました。 そこに、ヤマギシズム学園高等部を卒業した四期生の学園生で、1994年に村を離れ、今はインディーズ作家…

◎一人ひとりの主体性のある一体とは

※一人ひとりの主体性のある一体について、二つの論考から〇「吉田光男『わくらばの記』(2)」から 〈1月29日〉 『1937』の中で、辺見庸氏は、堀田善衛の『時間』を引用しながら、南京虐殺の死者について、死者の数が問題なのではなく、一人ひとりの…