広場・ヤマギシズム

ヤマギシズム運動、山岸巳代蔵、実顕地、ヤマギシ会などに関連した広場

◎吉田光男『わくらばの記』(5)

わくらばの記 病床妄語④ 〈3月1日〉 抗がん剤の影響で、今朝も下痢。 放射線治療は明日で終わるが、そのあとどうなるのか、岩田医師に聞く。3日に造影剤で食道の様子を調べるが、食道の腫れが引くかどうかが問題だという。 午後から夜にかけて発熱、37…

◎『追わずとも牛は往くー労働義務のない村で』の出版について

〇知人の福井正之さん執筆の小説『追わずとも牛は往くー労働義務のない村で』が4月中旬ごろに出版されるとの連絡がある。 自費出版の場合、流通や販売など出版後がいろいろな意味で大変だ。できるだけ協力していきたいと思っている。 ▼自分なりに、出版に至…

◎吉田光男『わくらばの記』(4)

わくらばの記 病床妄語③ 〈2月15日〉 体調の変化なし。念のため、胸と腹部のレントゲン、異常なしとのこと。放射線は、あと2回を今の部位で、その後の10回は位置を少しずらして照射するという。 世間では離婚が多い。ヤマギシの村でも同じだ。若い人ば…

◎吉田光男『わくらばの記』(3) 

わくらばの記 病床妄語② 〈2月1日〉 消灯時間が早いために、朝早く目が覚めてそのあと眠ることができない。ベッドの上でさまざまな想念や妄念が飛び交う。 ところでSさんの「そんな子はいませんよ」という答えが事実に反していたことは、だれも否定できな…

◎『わくらばの記』に触れて

※吉田光男さんの『わくらばの記』『病床妄語』は私の関心事と重なることも多々あり、随時その日録から抜粋し、そのことで思った私の雑感を載せていこうと思っている。(2016年9月記録を改訂) 〇個々の主体意識と実顕地の暮らし 「病床妄語(1):入院して…

◎吉田光男『わくらばの記』(2)

わくらばの記 病床妄語① 入院していると夜中によく目が覚める。特に明け方に目が覚めると、もう寝つくのは難しい。そして頭の中をさまざまな妄念がうごめき回る。その妄念の一つをつかまえて、翌日のノートに書きつける。すると翌日には次の妄念が浮かんでし…

◎吉田光男『わくらばの記』(1)

※『わくらばの記』について 昨年自らのブログを整理する中で、親しい知人からのお便り、メール、ブログなどから様々な示唆を受けていることを、改めて感じた。その中で、吉田光男さんと交流していて、昨年『わくらばの記』を自費出版した。それ以後、是非読…

◎自動解任を考える

〇知人F氏がご自分の体験も踏まえながら小説を書いている。時々Facebookに一部掲載され、それに様々な人がコメントを寄せている。その投稿に、ある村の「自動解任」の様子が描かれていて、何人かが反応し賑わっていた。 ※ブログ「わが学究 人生と時代の〝機…

◎「広場・ヤマギシズム」について思うこと(二つのお便りから)

※このブログを公開して、様々な反応がありました。そのことを含め、いくつか留意点をあげてみます。 ・以前に発表したものは、その時点で考えたことでもあり、その後見方が少し変わったところ、より考えた個所もありますが、大まかな趣意は変わらないので、…

◎ある「お便り」から(山岸巳代蔵の思想について)

〇Kさんから次の「お便り」がありました。 ・Kさんの問題意識は大きくは「集団と個人」というテーマだと思いました。 それに関しては、私もそうだと思っています。 個人の自立、個的自由が尊重された一人ひとりの相互依存、共生で成り立つ集団、社会という…

◎各々の立場において、真実、それに自己を生かす

〇山岸巳代蔵の思想についての覚書(2) 山岸巳代蔵の「ヤマギシズム社会の実態」に次の表現がある。 〈各々の立場において、真実、それに自己を生かすことによって、闘争等絶対に起るものではなく、かえって工場は繁栄し、自己を豊かにします。妻は妻、夫…

◎新たにブログ「広場・ヤマギシズム」を立ち上げる

〇お知らせ 山岸巳代蔵、実顕地、ヤマギシズム運動などについての記録・資料は数多あり、『山岸巳代蔵全集』関連の膨大な記録もある。 戦後生まれたコミュニティー・共同体の規模、現在まで続いている継続年数、農業法人としての活動もかなりの実績をあげて…

◎吉田光男さんと「死生観」

〇ひとが生きるとは、死を迎えるとは 吉田さんが身近な人に託した「最後の時を迎えて」には、「私の死生観」、「救命措置について」を記し、御自分の「生」を支えてくれた沢山の方々に、感謝の意を添えている。 「死」を覚悟されてから、「自律的に生きるこ…

◎吉田光男さんと『わくらばの記』

〇『わくらばの記』について 『わくらばの記』(2015年12月25日~2017年4月6日)は、食道癌の宣告を契機に書き始め、2016年1月18日からの105日間の入院中に、いろいろ思いついたことをノートに取り続け、退院されてから整理して「わくらばの記―病床妄語』の…

◎知人・吉田光男さん逝去す

〇吉田光男さんが4月30日逝去されました。享年85歳。 吉田光男さんは、昨年(2016年)1月から、食道癌による105日の入院をされ、退院して元気になられましたが、今年3月ごろからガンの進行が早まり、再度入院することになりました。その頃からお身…